問われる公共事業 ― 須崎公園の大木 400本→17本→92本!?
- 広報部
- 2021年7月13日
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須崎公園の大木 400本→17本→92本!?
老朽化した市民会館が須崎公園内に建て替えられることに伴い、公園内の大木が大量伐採される問題が起きています。高さ3m以上の樹木約400本のうち、施設本体や工事の支障になるとして、市と事業者は17本しか残さない計画を作っていました。しかし近隣住民などが市に働きかけをした結果、「91本+移植1本」が残ることになっています(6/27現在)。
今回の再整備事業は緑地保全を担当する課が最初から関わっています。それにもかかわらず、市民が声を上げなければ17本しか残らなかった可能性が高く、市の姿勢には問題があります。須崎公園に限らず、「都市の成長」を最優先にした結果、多くの自然や緑が減っています。「緑の中に都市がある」街への転換が必要です。
事業費230億円 市民の皆さんへ丁寧な説明を!
もう一つ問題なのは、これまで住民に対して丁寧に計画の内容を説明をしてこなかった市の姿勢です。
市は「基本計画について5年前にパブリックコメント(市民意見の募集)や説明会を行ってきた」と言いますが、6月下旬に開かれた説明会の参加者からは「こんなに樹木が切られるとは思っていなかった」「現地で建て替えると思っていた」「報道を見て初めて知った」などの声が相次ぎました。近隣住民の方たちは昨年から説明会の開催を求めていましたが、市は工事着工予定日の間際まで先延ばししていました。
この事業は議会にも随時報告があり、昨年6月には契約議案も通っていますが、大木伐採の問題は、私を含めて、今回初めて知った議員も多かったようです。
そしてここには230億円近い税金が使われます。再整備すること自体は私も必要だと考えていますが、市民の皆さんへ丁寧に説明しながら事業を進めるべきでした。
都心部の緑はヒートアイランド現象の緩和にも繋がります。「2040年ゼロカーボン(脱炭素)」を実現するためにも、都心部の緑を守り、増やしていきましょう。
福岡市議会議員 あらき龍昇(あらきニュース76号より)

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