【声明】裁量労働制の拡大に断固反対しましょう!
- 広報部
- 2018年3月3日
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安倍政権は2月28日、「働き方改革法案の目玉」であった「裁量労働制の拡大」を法案から切り離し先送りすると表明しました。
安倍首相は当初「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般的な労働者より低いというデータもある」(1月29日の衆院予算委)と強弁していましたが、その根拠とされたデータが不適切で作為的とも取れるものだったことが明るみになり、「私の答弁は撤回し、お詫びを申し上げたい」と陳謝しました。ところが、その後も不適切なデータが続々と暴露され、「官邸の指示を厚労省が忖度しデータを捏造したのか?」(野党議員)と追求され、世論調査でも裁量労働制の拡大に「反対」が「賛成」を上回るなど、労働者・国民の大きな反発に直面し、今国会での「裁量制拡大」法案提出を断念するところまで追い込まれたものです。
「裁量労働制」は、「事業外労働」と並ぶ「みなし労働時間制」のひとつで、①「新商品の研究開発」や「デザイナー」や「弁護士」など特別なライセンスや技能を要する19の職種を対象にした「専門業務型裁量労働」と、②企業の本社経営部門で「企画・立案・調査・分析」を行う者を対象とした「企画業務型」があります。
今回の法案は「企画業務型」の対象を「ソリューション型営業」に拡げようというものです。従来の「御用聞き型」の営業社員の多くは「事業場外のみなし労働制」を適用されていますか、最近増えている「ソリューション型」の営業社員の労働形態は大きく異なってきています。まず顧客企業の実情を調べてニーズを掘り起こし、それに合う商品やシステムを、場合によっては他社の商品とも組み合わせて企画立案し、パワーポイントで作成した資料を持ち込み、プレゼンテーションをすることが求められます。
こうした「ソリューション型」営業は、プレゼン資料の作成等に膨大な時間外労働を要することは目に見えています。しかも、本社からは「社運を賭けて頑張れ」とプレッシャーをかけられ、顧客企業からは「そんなプレゼンでは満足できない」とクレームをつけられ、同業他社との競合の中で受注を成功させられなければ、ボーナスカットと支社への配転が待っています。複数の案件を同時に掛け持つことも珍しくありません。プレッシャーとストレスと長時間労働によって、心身ともに疲弊し、脳血管障害やうつ病による過労死の危険に曝されているのが、「ソリューション型」営業社員の実態です。
経団連などの財界は「裁量労働制の拡大」と「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」を「労働生産性の拡大」を目的として、3年前の「ホワイトカラーエグゼンプション」以来、執拗に政治に要求しています。今回も「働き方改革法案」の中に無理やり組み込んだのです。
安倍政権は「裁量労働制」を「働き方改革法案」から切り離したと言っても、それは単に「先送り」したにすぎません。また「脱時間給制度」については、予定通り今国会で成立させると居直っています。
労働者・国民の要求は、過労死の原因である長時間労働の根絶(時間外労働の上限制限)と、格差貧困の原因である非正規労働の処遇改善(同一労働・同一賃金の徹底)です。それと真っ向から反する「裁量労働制」と「脱時間給制」には、断固反対していかなければなりません。緑の党は、非人間的労働環境を一掃し、人間的に働ける社会をめざして、今後も奮闘していきます。




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