10月から「マイナンバー」通知始まる 監視社会へ危惧高まる
- ふくおか緑の党代表 あらき龍昇
- 2015年7月2日
- 読了時間: 3分
私たち国民すべてに12桁の番号(マイナンバー)が付けられ、今年10月から通知書が届けられ、来年1月から使われます。当面は税と社会保障と災害についてのみ使用されるとしています。福岡市も準備を進め、福岡市内部での情報やりとりするために使用目的を明記する条例と、マイナンバーによって結びつけられる特定個人情報保護するための個人情報保護法改正をします。
政府はマイナンバーですべての個人、事業者を把握することで税の公正な負担の実現、マイナンバーによって諸証明の発行の手間を省き国民の利便性を高める、行政の効率化を図るとしています。しかし、中間サーバーで全国民を一括管理するシステムとなっており、年金機構の情報漏洩を見ても安全性が確保できるのか危惧されます。また市役所内での情報のやりとりでは、他都市で住民票データが持ち出された事件があります。さらに、福祉関係事業者や民間事業者は利用者や社員からナンバーを集めなくてはならず、民間事業所でのデータ管理が危惧されます。報道によれば民間事業者の2~3割しか準備ができていないとされ、中小零細事業者のバックアップをどうするのか大きな課題があります。
さらに、このような状況であるにも拘わらず、国は医療、金融などビックデータとして産業に活用する構想もあり問題です。またデータは個別に管理し、名寄せはしないとしていますが、国民のデータが国に一元管理される恐れがあり、盗聴法の改悪などの動きを見ても監視社会へ近づいているのではないかと危惧します。
(ふくおか緑の党代表龍昇)
■ 福岡市での動き:7月中にパブコメを実施
9月の定例会で「(仮称)番号法に基づく個人番号の利用に関する条例」の制定と、「福岡市個人情報保護条例」の改正が議案として提案される予定です(福岡市以外でも6月の定例会で提案されていない自治体はすべて9月に同様の議案が提案されます)。それに先立ち、福岡市では7月にパブリックコメントが実施されます。このタイミングに合わせて、荒木議員の主催でマイナンバー学習会を企画しました。参加費無料です。ぜひご参加ください。
■ 市政学習会「10月、あなたにも届くマイナンバー、その仕組みと問題点」
○日時:7月18日(土)18時30分~20時30分 ○会場:ももちパレス第1研修室 ○参加費:無料 ○主催・問合せ:福岡市議 荒木龍昇(090-3602-3842)
○講師・白石孝さん:プライバシー・アクション代表、共通番号いらないネット代表世話人など。『マイナンバー制度/番号管理から住民を守る』、『共通番号の危険な使われ方/マイナンバー制度の隠された本質を暴く』、『世界のプライバシー権運動と監視社会』などの著書あり。

※写真は7月18日の学習会後に追加しました。




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