南極の氷を地元有権者に配ったのは公職選挙法違反! 鬼木誠衆院議員を刑事告発
- 広報部
- 2024年9月17日
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更新日:2024年9月20日
福岡2区選出の鬼木誠衆議院議員が地元有権者に南極の氷を配った問題について、9月10日午前10時、福岡地方検察庁に告発状を提出しました。今回刑事告発したのは、「鬼木誠防衛副大臣を告発する会」や「福岡パレスチナの会」のメンバーなど、市民9名と弁護士。そのほか告発賛同者として64人の市民が名前を連ねました。ふくおか緑の党のメンバーも参加しています。
以下、記者会見での「告発する会」からの発言です。
来る総選挙では、鬼木誠衆議院議員の再選を阻止しましょう!
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7月30日夕方のNHKニュースを見て驚きました。驚いたというより愕然としました。連日の猛暑と言うよりは“酷暑”の日々が続いている中、南極の氷を自分の選挙区の保護者や子どもたちにあげたことに怒りを覚えました。
南極の氷は、海上自衛艦の「しらせ」が研究用に南極基地から運んできている希少価値のあるものです。鬼木誠衆議院議員は、岸田内閣の防衛副大臣という要職に就いています。南極の氷を手に入れることができるのは、その要職にあるからであって、いわば公務員の地位を利用した行為といえます。
さらに、その南極の氷を自分の選挙区内の有権者に配りました。自分の選挙を有利に進めるためです。これは、香典や現金などの「賄賂」を選挙民に配って議員を辞職したり、検察に起訴された他の自民党国会議員と同じ、公職選挙法違反にあたります。許せません、即アウトです。
「南極条約」があり、「南極大陸の土地、資源、氷を調査研究以外に持ち帰ってはいけないこと」という厳しいルールがあります。それは、南極では2万年以上前地球に落ちた大切な隕石、2万年前の気候、2万年前降っていた雪が固まった氷、2万年前の微生物、生命の起源などが詰まっているからです。また、国々が自国のために資源を獲得したりしないように、自国のために領土を獲得しないように、戦争の発端にならない為に作られた”大切な南極条約“です。
私は、1983年製作の南極観測隊に関する『南極物語』の映画を見て感動しました。1958年(昭和33年)の南極観測隊の苦難とそり犬たちの悲劇を描いたものです。私の幼い頃の話で、当時、犬の名前で「タロ」や「ジロ」が多くなったと記憶しています。
また、数年前、NHKで放送された『プロジェクトX 挑戦者たち』で取り上げられた「極寒 南極越冬隊の奇跡」を見ました。そこでは、当時の日本の若者が誠実に真摯に血のにじむような努力をして世界に先駆け調査・研究をしていたこと、それがあって世界の気象観測・オーロラの研究が飛躍的に進んだことが語られていました。私はいたく感動し、また誇りに思いました。こんな思いの先輩たちがおられたのだ、こんな努力があったのだと。
ところが、地球温暖化が予想をはるかに超えたスピードで進んでいます。台風10号が今まで観測されてない進路それに大きさ強さで日本列島を迷走縦断し甚大な被害を与えたことは記憶に新しいと思います。「地球沸騰化」時代のとんでもない暑さのもとで、わたしたちは過ごしています。南極大陸の氷は融け始めています。それも予想を超えた速さです。
南橋大陸の氷の上だけでしか住めない「皇帝ペンギン」がいます。小学生の時などに使っていたノートの表紙に使われていたあの大きくて愛らしいペンギンです。子育ても特に愛情深いペンギンです。その「皇帝ペンギン」も住めなくなってきているのです。
そんな貴重な南極の氷を、自分の選挙のために、自分の選挙区内の子どもたちや保護者に配ることはとんでもないことです。あってはならないことです。
よって、私たちは鬼木誠防衛副大臣を告発します。

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