米不足だけでない!日本のお米の危機-「あきたこまちR」問題
- 広報部
- 2024年9月13日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年9月20日
日本を代表するお米である「あきたこまち」。2025年から、秋田県が供給する「あきたこまち」のすべての種籾が、重イオンビーム放射線照射育種米である「あきたこまちR」へと切替されることをご存じでしょうか。
「あきたこまちR」「重イオンビーム放射線育種」とは
「あきたこまちR」は、人体に有害なカドミウムを吸収しにくいお米を作ることを目的に、重イオンビーム放射線育種によって遺伝子を改変した「コシヒカリ環1号」の後代交配種です。この「重イオンビーム放射線育種」はこれまでの放射線育種で使用されてきたガンマ線と違い、遺伝子の二重鎖を両方とも切断するという、自然界では起きえない突然変異をもたらします。そして、主食のお米(イネ)に重イオンビーム育種を使用するケースは世界ではほとんど知られておらず、安全性等は十分に検証されていません。このように遺伝子を破壊された「あきたこまちR」が健康や環境にどのような影響を与えるかは、誰にもわかりません。
さまざまな問題を孕む「あきたこまちR」ですが、特に消費者の知る権利、選ぶ権利を侵害する「表示問題」があります。「あきたこまち」と「あきたこまちR」の特性は大きく異なるにもかかわらず、「あきたこまちR」という品種名を伏せて、「あきたこまち」と表示して販売されてしまいます。
日本のお米の危機
そして、これは秋田県だけの問題ではありません。農林水産省は、「コシヒカリ環1号」とその後代交配種を日本のお米の主力品種にするとした指針を発表していますが、2030年までに5割の都道府県での導入を目標としており、すでに秋田県以外にも、宮城県、兵庫県、山口県などでも同様の品種が準備され、従来の品種に代わって導入されることが検討されています。
オンライン署名にご協力を!
秋田県には、従来の「あきたこまち」を守りたいと考える農家や消費者がたくさんおられますが、十分な議論や説明もないまま、全量転換が進められようとしています。
そこで、私の所属する「OKシードプロジェクト」で、「わたしは遺伝子改変された『あきたこまちR』を食べたくない」ということを宣言するオンライン署名を開始しました。同時に、①秋田県知事宛に、2025年の「あきたこまちR」への全量切り替えに関して、県民への説明会開催を要望、そして②農水省・消費者庁・他府県知事宛に、「コシヒカリ環1号」系品種の導入、全量切り替えを進めないことを要望します。
何を食べるか、何を育てるか、私たちはそれを決定する権利を持っています。私たちの主食であるお米を守るために、全国からみなさんの声を集めましょう!
◆オンライン署名 → https://act.okseed.jp/akitakomachir

OKシードプロジェクト 事務局 橋本加奈子
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