天神駅近くの警固公園にて、3/11に「原発ゼロ!3.11福岡集会」が行われました。
12回目の3.11に寄せて。
こんにちは。「ママは原発いりません!福岡」のメンバーの前島と申します。
福島原発事故の後、どうして東京から福岡へ自主避難することにしたのか、その経緯について話したいと思います。
2011.3.11、私は東京都の杉並区に住んでいました。福島第一原発からは調べたら227kmも離れた場所です。当時はIT系の企業でSEとして仕事をしていたので、子どもを保育園に預けて、三鷹まで電車で通勤していました。
311の当日は地震のあと夕方までまで会社で過ごして、終日電車が動かないと分かったので、家までの地図をプリントアウトして3時間かけて歩いて家に帰りました。子どもは夜勤明けだった当時のパートナーに迎えに行ってもらいました。
それから数日のうちに、原発が次々と爆発していくニュースが流れましたが、どこか他人事でした。200km以上離れたここまで影響があるとは、考えてなかったのです。3月23日に1kgあたり210Bqの放射性ヨウ素による汚染が都内の水道局でみつかり、大きなニュースになりました。この件で、東京を含む関東全域も放射能汚染されたことに気づくことになりました。水道水が飲食用に使えないために、近所のスーパーではペットボトルの水の売り切れが続き、水をネットで買うようになりました。
5月くらいには、柏や松戸といった首都圏でホットスポットと呼ばれる汚染のひどい地域が明らかになりました。また、たまたま隣に共産党の議員さんが越してこられて、杉並区内の公園の線量を測定したチラシをいただきました。線量は覚えていないのですが、滑り台のした、ちょうど子どもが尻もちをつくあたりの線量が特に高くなっていたのを覚えています。
当時、生協さんで野菜や肉類を注文していたのですが、野菜がほとんど関東や東北のものだったので、野菜の注文ができなくなりました。農産物の産地偽装の問題なども持ち上がり、スーパーでは偽装がしにくい農協独自のパッケージのものを中心に買いました。肉類は、産地が怪しいのでニュージーランド産のラム肉。これと西日本産のなすとピーマンばかりの食卓になりました。
それまで、なるべく無農薬のもの、無添加のものをと選んできた食べ物の基準が放射能汚染によって、ガラッと変わりました。気を付けることの第1位が、内部被曝の予防となり、この直後は、スーパーで何を買ったらいいのか分からなくなることもありました。
5月くらいから通勤時間と休憩時間はずっとネットで調べる日々になりました。そこで知ったのは、3.11当時の話なので、当時の呼び名で話させてもらいますが、チェルノブイリの原発事故のこと、チェルノブイリから200km離れた村でも子どもたちの白内障が増えたこと。チェルノブイリハートと呼ばれる生まれつきの心疾患や障害のこと。甲状腺がんのことなどでした。
もちろん、全員が全員そうなるわけじゃありません。でももし、自分の子どもに放射線障害と思われるような症状が出たときに、わたしは自分が許せるのか?もし、子どもが被曝が原因と考えられる症状で亡くなったら?
そんな中で、11月に杉並区の小学校の芝生の養生マットから1kgあたり9万ベクレルを超える汚染がみつかりました。同じ頃に11月に、横浜でも堆積物から1kgあたり195Bqのストロンチウム、10万Bq超えのセシウムが見つかり、東京周辺も放射能汚染されていることが次々と明らかになりました。
当時、わたしは正社員で今の5倍の給料がありました。その安定と子どもの健康を天秤にかけることになったのです。情報収集開始して6ヶ月間悩み抜きました。自主避難であることは、仕事仲間にも伝えていました。
同じチームで仕事した友人たちが送別会を開いてくれました。建てたばかりのこだわりの一戸建て住宅で。わたしは逃げられるけれど、ちょうどマンションや一戸建てを買う年齢に差し掛かっていたのもあって、汚染に気づきながらも、多くの友人たちがそこに住み続けることを選んでいました。
あれから12年。原発事故直後には、脱原発が進むと思っていましたが、フクシマのことはなかったかのように原発の再稼働が次々と進んでいます。GXなどと言ってさらに、さらに原発をつくろうともしています。
フクシマは東日本だったから、日本の汚染は東日本だけで済んだのです。
九州や西日本で原発事故が起きたら、どうなりますか?
地震だけでなく、事故やテロ、国がさんざん煽っている他国からのミサイルでだって、原発事故は起きます。
ひとたび原発事故が起きたら、
子どもに何を食べさせたらいいのか?
放射能汚染されているかもしれない水で、お風呂をわかしていいのか?シャワーの方がいいのか?
魚の産地を調べて、海流を調べて、回遊魚ならどこを回遊するか調べて。
子どもが触っているこの土は大丈夫なのか?
雨が降ったら、雨での被曝を心配して、風が強い日には放射性物質の巻き上がりを心配して。
毎日、原発からの風向きを気にして。
そんな毎日を味わってみたいですか??
ご清聴ありがとうございました。
ふくおか緑の党会員
「ママは原発いりません」福岡
前島 直美
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